【コラム】サポート校とは？通信制高校との違いや特徴をご紹介！

2024年09月26日

「通信制高校で働きたい」と思って通信制について調べていると、通信制高校サポート校（以下、サポート校）をよく目にするのではないでしょうか？この2つは名前は似ていますが、サポート校と通信制高校は全くの別物です。

今回は、サポート校について、通信制高校との違いや特長を紹介していきます。

サポート校は、通信制高校に通う生徒に対して、3年間で卒業ができるよう単位取得・進級などに必要とされる支援を行う民間の教育施設のことです。

まず通信制高校は、レポート（課題の添削）、スクーリング（面接指導）、テスト（試験）を通じて単位を取得していきます。自分のペースで学習できることが通信制高校の特長です。

現在は、毎日登校ができる通信制高校も増えていますが、基本的に自学自習がメインで学校に行く回数も少ないです。また、通信制高校卒業のためにはレポートを確実にこなしていくことが必要ですが、それぞれに提出締め切りがあり、質も求められます。

そのため「勉強が分からない」「レポートのスケジューリングがうまくできない」などの理由から、途中で挫折してしまう生徒も少なくありません。

そこでサポート校は、通信制高校の生徒を高校卒業まで導くことを目的としています。学習面はもちろん、精神面や生活面でもサポートをしてくれる機関としてサポート校を利用する生徒が増えてきています。

通信制高校とサポート校の大きな違いは「高卒資格を得られるか」と「運営主体」です。

・「高校卒業資格」が得られるかどうか

そもそも高卒資格は、学校教育法が「高等学校である」と認可した学校機関でしか取得できません。通信制高校は学校教育法によって認可されているため、高卒資格を得られます。

しかし、サポート校は「高等学校」として認可されていません。サポート校はあくまで通信制高校に通う生徒の支援を目的とした民間の教育機関であり、塾や予備校といった立ち位置にあたります。そのため、通信制サポート校で単独で勉強したとしても、高校卒業資格を取得することはできません。

各サポート校で決まった通信制高校と提携しており、サポート校入学の際に通信制高校に同時入学します。通信制高校の進級や卒業にかかわる単位認定、卒業認定は提携する通信制高校が行うことで、生徒は卒業資格を得ることができるのです。

学歴上は提携先の通信制高校を卒業したことになりますが、通信制高校では必要最低限のレポート提出、スクーリング、テストだけを行い、日常的な学校生活はサポート校で行います。

・運営主体が異なる

通信制高校とサポート校の違いとして、運営主体が異なるという点も挙げられます。

先述の通り通信制高校は学校教育法によって認可されている学校であるため、公立と私立があります。公立校は都道府県や市区町村などの地方自治体が運営主体となり、私立校は学校法人が運営主体となることが多いです。

一方、サポート校は学校教育法に認められていない民間の教育機関です。予備校や学習塾・専門学校、フリースクール、芸能スクールなど教育関連の学校法人が運営していることが多いようですが、最近では通信制高校を運営する学校法人がサポート校を設置していることもあります。

運営母体が多様であることがサポート校の特長であり、それぞれの強みに合わせた独自の教育が行われています。独自の教育が魅力的なサポート校ですが、全日制高校のように制服を着用して毎日登校することをコンセプトとした学校もあります。

また、多様な事情を抱えた生徒たちに対し、メンタル・生活面をサポートするため、カウンセラーがきめ細やかなサポートを行っている場合があります。

サポート校では、通信制高校の学習補助＋独自の教育を提供しています。

授業の一環としてレポート作成の時間を組み込んでいたり、レポート指導の時間を設けたりすることで、確実にレポートが提出できるようにしています。学習支援としては、未学習部分に対する基礎からの学び直しをはじめ、大学進学に向けた受験指導などを行っています。

サポート校独自の教育は、運営もとの強みのほか、自由な考えや方針が反映されるため、その内容はバラエティ豊かです。

例えば、進学塾の運営するサポート校では難関大学を目指すコースや、教師が自宅まで教えに行くコースがあります。他には、美容や健康に関する専門的な内容を学べたり、発達障がいを持つ生徒に対する手厚いケアや体験学習を提供していたりと、学校ごとに特色が大きく異なります。

この記事では、サポート校について解説しました。

通信制高校の学校数・生徒数は増加傾向にあり、ともにサポート校のニーズも高まっています。そのため、通信制高校やサポート校の教職員の需要が伸びていると言える状況です。通信制高校やサポート校の教職員を目指したい方は、当サイトの「求人情報」をチェックしてみてください。

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