2024年11月20日
【コラム】フリースクールとは?活動内容やサポート校との違いなども紹介
通信制高校やサポート校の求人サイトなどを見ていると、「フリースクール」という言葉を目にすることもあるかもしれません。通信制高校やサポート校の中には、「中等部」「中学生コース」などの名称でフリースクールを併設している学校があります。
今回はフリースクールについて解説していきます。
フリースクールとは?
フリースクールとは、何らかの理由から学校に行くことができない子どもたちが、学校の代わりとして過ごす居場所です。
不登校やひきこもりをはじめ、軽度の発達障害、身体障害、知的障害など、様々な事情を抱えるたくさんの子どもたちを受け入れ、学習や体験活動の機会の提供、カウンセリングなどを行っています。
フリースクールは、公的な教育機関ではなく民間の機関で、個人経営、NPO法人やボランティア団体などが運営する民間の教育機関です。
フリースクールの数は全国に約500カ所あり、それぞれの方針や教育理念の違いによって形態や規模や活動内容はさまざま。多くの施設が子どもの主体性を尊重した活動を行っている点が共通しています。
フリースクールの活動は?
文部科学省の調査では、フリースクールの主な活動としては、相談・カウンセリングや個別の学習がほとんどのようです。授業の形態は個別以外にも、集団での授業形式や個別・集団どちらも実施しているスクールもあります。
ほかにも芸術活動や事前との触れ合いなどの体験学習、ICTを利用した家庭学習、医療機関と連携したケアなどが行われています。
サポート校との違いは?
様々な事情を抱える子どもが通う民間の教育機関として「サポート校」もあります。では、フリースクールとサポート校はどのような違いがあるのでしょうか?
そもそもサポート校は、通信制高校に在籍する生徒の学習や生活をサポートし、3年間で卒業を目指すことを目的としている施設です。そのため、入学資格には中学卒業見込み者、(特定の)通信制高校在籍者などの制限があります。主に予備校や学習塾などの教育機関が運営しています。
フリースクールは、何らかの理由から学校に通えない子どもたちに対し、学習面・生活面・精神面の支援を行う場所です。基本的に入学資格や試験は設けられておらず、小学生から中学生・高校生を受け入れている施設もあれば、20歳ほどの社会人も通えるスクールもあったりと多種多様です。
どのような子どもが通っている?
フリースクールは幅広い年齢層を受け入れていますが、不登校の状態にある小学生〜高校生までの子どもたちが多く在籍しています。中でも小・中学生の在籍者数が多くを占めています。
不登校の小学生~中学生を対象とした、文部科学省が定めた「出席扱い制度」というものがあり、フリースクールへ通うことで、学校に出席したこととして認定されるケースもあります。ただ、高校生に関しては出席扱いとはしないことがほとんどです。こうした背景もあり、フリースクールには小・中学生の割合が高くなっているようです。
通信制高校やサポート校が開設するケースも
最近では、通信制高校やサポート校でも、主に中学生を対象としたフリースクールを開設する学校が増えています。
学校に併設されている場合、高校生が使う教室や施設を利用できるほか、実際に高校生たちを教える先生が対応してくれます。そのまま運営元の学校に進学すれば、同じ仲間、同じ先生で高校生活を迎えることができます。
高校と同じ環境で過ごせるので、通いながら進学後の高校生活をイメージしやすく、さらに高校での学習の準備をするフリースクールであれば、高校進学への緊張や学習の遅れなどを解消したかたちで入学を迎えられます。
なお、フリースクールでは一人ひとりの状況や希望に応じて中学卒業後の進路指導もしっかりしてくれます。
フリースクールに通う中学生の進路は、普通高校への進学をはじめ、通信制高校や定時制高校、高等専修学校への進学、高卒認定試験合格を目指すなど様々です。中でも、フリースクールから通信制高校に進学し、高卒資格を目指すというケースが多いようです。
この記事では、フリースクールについて解説しました。
近年では通信制高校やサポート校もフリースクールを設置しており、ジョブローテーションなどで通信制高校からフリースクールに働く場所が変わるケースも多いようです。高校生に限らず、小・中学生にも関わりたいという思いがある方は、フリースクールの有無を確認してみてもいいかもしれませんね。
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