2025年04月28日
【コラム】通信制高校の教員の仕事の一つ「レポート（添削指導）」の内容とは？
通信制高校での就職を検討中の方が気になるのは、やはり仕事内容でしょう。通信制高校の教員の主な仕事内容として「レポートの作成・添削指導」「面接指導（スクーリング）」があります。
今回は、通信制高校の教員の仕事の一つである、「レポートの添削指導」について解説していきます。
レポート（添削指導）とは？
通信制高校では、「レポート（添削指導）」「スクーリング（登校・面接指導）」「テスト(単位認定試験)」を通して、単位を修得していきます。基本的に、レポート提出とスクーリング出席の基準をクリアすることが、単位認定試験受験の条件です。
毎日登校する全日制高校と異なり、通信制高校は毎日の通学が必須ではなく、必要となる登校日も少ないです。そのため、基本的には自習で学習を進めていく形になります。
生徒の学習が進んでいるか、学習範囲をどの程度身につけているかを確認するために行うのがレポート提出です。レポートを通して生徒は学習成果の報告を行い、教員は学力や習熟度を把握して、生徒のつまづきに応じて添削指導することで学力の定着をおこないます。
レポートの添削指導にあたっては、文部科学省のガイドライン により「正誤のみの指摘、解答に対する正答のみの記載や一律の解説の記載だけでは不十分、不適切」とされています。
レポートの添削をした上で、生徒一人ひとりの習熟度を踏まえた解説や自学自習のポイント・アドバイス等を記載することが、通信制高校の教員は求められています。
参考：文部科学省「高等学校通信教育の質の確保・向上のためのガイドライン」
レポートの内容は？
「レポート」と聞くと、大学などで課されている論述形式のものを想像される方が多いのではないでしょうか？
しかし、通信制高校のレポートは、論文・感想文より穴埋め式の問題集のような内容です。生徒が学習内容をどれだけ理解しているか、どこでつまずいているかをチェックし、添削指導していくことが目的であるため、生徒自身が教科書の対応ページを読みながら空欄を埋めるような内容・形式が一般的です。
レポートは教科書の内容に準じているので、基本的に独りで取り組めないほど難易度は高くはありません。ただ、学校やコースによって学習内容が異なるため、レポートも難易度が異なります。難関大学進学を目指すコースなどでは、難易度の高いレポートが課されるケースもあります。
レポートの流れは？
レポート提出の流れは、おおむね以下のようになっています。
- レポートを作成する
- レポートを提出する（郵送/オンラインなど）
- 添削（採点・解説・アドバイスなど）
- 生徒に返却
通信制高校を卒業するためには、レポートを提出し、単位を修得していかなければなりません。レポートの提出は締切厳守で、期限内に提出できないと、単位を取得することができません。しかも、ある程度の水準を満たさなければ再提出になります。
さらに年間を通していくつも取り組んでいかなければならないため、しっかり予定を立てて、学習を進めていく必要があります。
とはいえ、生徒自身のみで学習を進めていると、レポートを作成する中で分からない部分が出てくることもあります。通信制高校および教員は、「生徒から添削指導等についての質問を受け付け、速やかに回答する仕組みを整える」必要があります。各校で、スクーリングやオンラインツール、手厚い学習サポートのあるコース選択を活用して、生徒の学習のつまずきを解消できるようにしています。
提出は、郵送や持参が一般的ですが、最近では専用のWebサイトでレポート作成・提出ができる学校も増えています。
レポートの本数は？
レポートの提出数については学校やコース、履修科目などによって異なりますが、1単位あたりのレポート数は1～3枚程度。1年間で30単位を取得しようとした場合は、月に7～8本程度レポートを提出することになります。
レポートの締切は毎週あるわけではなく、決められた月に一定量を提出する場合が多いです。期限までに提出すればいいため、頻度は自分で調整することも可能。中には、自分の時間を作るため、早くからレポート作成に取り組んで、レポート提出を済ませてしまう生徒も少なくありません。
今回は通信制高校のレポート（添削指導）について解説してきました。
通信制高校でレポートの添削指導及びその評価を行うには、各教科の教員免許状を有していなければなりません。通信制高校の学校数・生徒数は増加傾向にあるため、添削指導・面接指導を行える教員の需要も高くなっています。通信制高校の教職員を目指したい方は、当サイトの「求人情報」をチェックしてみてください。
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